ブラジル – 新大統領ジャイル・ボルソナロ氏

ブラジル大統領選が終わり、10月28日、右派社会自由党のジャイル・ボルソナロ氏が左派労働者党のフェルナンド・アダジ氏を破り、2019年1月1日より、ブラジル次期大統領となることが決まった。選挙を経ずに、大統領へ就任したミシェル・テメル氏への支持率は非常に低かったところ(調査媒体によるが、テメル氏の支持率わずか2%とするものも見受けられる)、ボルソナロ氏に対する不満が多々見られるにせよ、テメル氏時代よりは国民の支持率の高い政権が近々誕生するであろう(いつまで比較的高い支持率が維持できるかは問題であるが、少なくとも1月1日に発足して支持率2%ということはないだろう…)。

そして、今後何が起こるのかということを予想するのが大事な局面になるが、2003年から2016年の13年間にわたり左派労働者党が握っていた政権が、右寄りの政権に渡されたということは間違いない。ほか、ボルソナロ氏が選挙中主張していたこととして記憶に残ることは、以下のとおりである。

  • 銃の所有・所持に関する規制の緩和
  • 小さな政府への変更(政府の「不用品」の削減・経済への介入の低減)
  • パリ条約の離脱
  • 汚職撲滅
  • 犯罪取締強化
  • 社会保障・年金改革

また、ボルソナロ氏の経済面に関するブレーンともいわれるパウロ・グエデス氏の動向も気がかりだ(同氏は、国営企業の年金基金が関係する不透明な資金のやり取りで、連邦検察当局の捜査対象となっているが、市場は同氏の起用に対し好意的な模様)。

1月就任後もしばらく(100日程度)の間はいわゆるハネムーン期間であり、マスコミも含め暖かく見守る期間が続くことが想定されるが、この間に制定される政策からは目が離せないだろう。

Jair_Messias_Bolsonaro

(ジャイル・ボルソナロ氏の顔写真(こちらより))

ネタに尽きないブラジルだ…。

コメントを残す