ブラジル – 大統領選(#Ele não)

社会自由党のジャイル・ボルソナロ氏か、労働党のフェルナンド・アダジ氏か、右か左かという両極端且つブラジル人の代表を選ぶにはなかなか難しい状況が続いているが、いずれにせよ、10月28日の決選投票ではどちらかが選ばれる。

ボルソナロ氏は、その過激な発言から、ブラジルのドナルド・トランプと言われ、銃規制の緩和を叫び、女性軽視発言やLGBTに対する理解の低さを示す発言から反発する人も多いと聞く。

他方、従前大統領を排出していた労働党に対しても、長年の景気低迷や治安の改善が見られない状況、そして何よりも汚職・政治腐敗のイメージが強く、それに対して強く反発する人も多いと聞く(前職大統領のジルマ・ルセフ氏の落選もそれを象徴していると言えるだろう)。

Last Week Tonight with John Oliverが、このような状況を皮肉って報道していたが、どうなるものやら。これが現実でないならば笑い話で済むところが、現実なのが恐ろしいところだ(かかる番組で紹介されている、X-menのウルヴァリンを模した男の動画など選挙に関するものというよりもジョークにしか見えないし、ルーラ氏・アダジ氏の名を裏表に記載したくるくるする看板もどうして収賄で12年間の実刑判決を食らった男の後継者と宣伝したがるのだろうかよくわからない(それだけルーラ氏の人気があることの表れなのだろう…)…)。

どちらが選ばれようとも、どちらの所属党も議会で過半数が取れておらず、共同して今後の政権運営をしていかなければならないゆえ、極端なことはできないのではないかといったブラジル人の友人の意見を聞くが、どうなることやら…。

なお、facebookやtwitterで#Ele nãoのハッシュタグが先月ころより流行っている。当初は過激な発言を繰り返しているボルソナロ氏を指しているのかと思っていたが、先日ブラジル人の数人に話を聞いたところ、どいつもダメだと、そういう意味で今はみんな使っているんじゃないかということだった(少なくとも#Ele nãoを使用しているからといって、アダジ氏を支持していることを意味しているわけではないということ)。

 

ブラジル – 大統領選(#Ele não)」への1件のフィードバック

  1. >ボルソナロ氏を指しているのかと思っていたが、
    ブラジル在住ですが、Ele nãoのEleは少なくともボルソナーロ氏を指すものでした。

    ジルマの落選というより、やめさせられた感じですね。マスコミなどの影響でPTの汚職が問題の根本だと(汚職はPTだけではなく、昔からブラジルの各党であったが公にされていなかったにも関わらず)思う国民が増えたのと、政権をとりたい野党(テメール前大統領)の陰謀という話もあります。だから「テメルやめろ」のコールも多かった。91年に汚職でやめさせられたコロールは悪人のイメージがありますが、ジルマを嫌いな人もいるけど、彼女に罪はないと思う人も多いです。

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