以前EIRELI(Empresa Individual de Responsibilidade Limitada)について触れた(こちら)。このEIRELIにおいては、一人の個人がオーナーとなって、全ての持分を保有する形をすることが可能なのだが、監督庁(DERI)規則2013年第10号により、EIRELIは自然人のみが設立することができるとされており、法人による利用は不可とされていた。
しかし、上記規則はDERI規則2017年第38号により改正され、法人単独によるEIRELI設立も明文をもってようやく許されることになった(当該規則は、2017年5月2日施行)。
EIRELIというと、いわゆる個人事業主の法人成りの文脈で専ら利用されていたが(例えば、マンション個人オーナーの賃貸業等)、今後は企業の組織再編においても利用することが可能とされており、今後のブラジルにおける組織再編の選択肢の広がりを見せている。
(2018年7月30日追記)
日本企業においての使用例が発見されたので報告する。
- 東証一部上場企業のオイレス工業株式会社が100%子会社としてEIRELIを設立している。資本金は11百万レアル(約3億5000万円)。設立日は2018年1月1日・営業開始は5月14日である。同社2018年5月10日付プレスリリースより。